2004年3月−5月に浩一様にご投稿いただいた作品です。「最高の女」シリーズの続編です。ありがとうございます。Ashe
「続・最高の女 肉体の宴」 作:浩一

 浩一は壁にもたれて、ベランダ越しに見えるかわり映えのしない、朝の風景をずっと見続けていた。いつもの駅への道も、わずかな通勤の人通りも途絶えた。のどかな休日、土曜日の朝も9時をまわった。おそらく、このマンションに住む誰もが、こんな時間にこんな事が、自分の近くであるなんて誰も想像もしないだろうな、浩一はそう思った。

 浩一は、今朝早くから目覚めていた。やはり落ち着くどころか、時間とともに余計に体がこわばって行くのが判った。もう1時間もすれば、貴子の肉体の宴が始まる。妻の貴子が自分の目の前で白石や二人の黒人に抱かれ、彼等の男性器を受け入れる。どういう事になるのかは判っているつもりだったが、気持ちの整理が出来ずに、わけもなく下半身の奥が、縮上がるようにうずいた。

 その時、自分はどんな心境で貴子を見つめるのだろう。

 まさか、浩一にはそんなにすぐにだとは思わなかった。確かに休みには違いないが、今日は、まだその週の土曜日で、あの日から1週間も経っていなかった。
 「健康的な乱交パーティだから明るい間でいいのよ…」
貴子が強引に、この日のこの時間に決めた。
 「女は生理上、排卵の前後が一番したくなるの、最初からコンドーム着けるし、浩ちゃんがそばにいるから大丈夫」 と、貴子はそう言った。

 浩一に告白してからというもの、さも愉しそうに貴子が、毎夜のように浩一の嫉妬心を煽るように白石や黒人男との出来事を聞かせる。
 「もう! 浩ちゃんったら…愛する妻の過去が知りたくないの…」
浩一が、『 もういいよ… 』 と言っても、貴子はやめない……。
 「ウソ…! だって浩ちゃん、元気になるんだもの…ウフフ…ホントは聞きたいんでしょ」

 本当にあの日から、貴子と二人の性生活が変わってしまった。貴子が前戯のように話す、心をかき乱れさせる、黒人男達との性行為。寝物語のように夜な夜な話す、今までの男達との秘め事の数々、そして今日の日のこれから始まる、男達と貴子のエロスの宴。

 浩一は心を落ち着けようと勤めるが、嫉妬で狂うのじゃないのか、ビデオさえ恐くて、少ししか見られなかった自分なのにと、不安がよぎる。でもあんなに喜んでいる貴子を見ると、自分には…して上げられない女の悦びだからと……。
自分は、やはり……間違っているのだろうか……。心の動揺で今からもう震えているというのに……。

 答えは前から判っていた。浩一に出来ること、それは出来るだけ平静を装うことだけだった。

 白石には最初からコンドーム着用が条件で、あの黒人二人と、貴子が満足するまでして欲しいと、それにそのための用意も考えると、浩一から言った。遊び馴れた白石さえ、いざ浩一に電話でそう言われた時は驚いて、しばらく返事が出来なかったくらいだ。

 白石は見せるのは構わないが、「俺はシャイだからな! じろじろと見られるのはイヤだ」 と勝手なことを言い、スウィングパーティのような直接という感じではなく、スワップのようにじっくりと貴子を抱かせろと注文をつける。浩一は出来るだけ貴子と1対1で、落ち着けるように配慮し、モニターで映し出す方式にした。

 浩一にとっても直接ベッドの横で見ているより、その方が良かったし、あのときのビデオの映像を意識しカメラにも凝ってみた。そうする事で、なにかあの貴子を抱いた黒人に少しは勝てるような気がした。

 ベッドルームにカベ側から足下側や正面から、レンタルしてきた3台のリモコンでズームや操作が出来る、本格的なプロ用のビデオカメラを取り付け、スイッチャーで切り替え、リビングの50インチの大型モニターに映し出す、そんな仕組みだった。

 二人の黒人には貴子が電話を入れた。ボブは何故か、奥さんの希望もあって二人で来ることになり10時過ぎには、全員やって来る予定になっていた。

 さっきまでご機嫌で鼻歌交じりに化粧していた貴子が、深紅のナイトドレスを着てハイヒールを履き、浩一の居るリビングに来た。最初に貴子がその格好を見せた時、浩一は米国映画でセックスシンボルと呼ばれた女優を思い浮かべた。バスト98センチの貴子の大きな乳房をほとんど隠さず、乳輪と乳首のすぐ上が三角の頂点で、その先は肩ひもがあるだけ、アンダーバストで絞られ、ボディラインに張り付いて貴子の美乳や57センチのウエスト、86センチのプリッとしたお尻のラインを引き立てていた。

 背中は大きく開き腰の近くまで見せ、丈は膝上で左前に腰まである深いスリット。貴子はボブの希望でドレスの下に、紅いガーターとストッキングを履いて、モンローウォークで浩一の側に来た。
 「浩ちゃんどう似合う、フフフ…全部ボブのプレゼントよ…これファックミーヒールって言うんだって、今日の日にピッタリでしょ…二人とも、こんなの大好きなの…」
室内にもかかわらず、足元は派手な紅色のストッキングにボブのアメリカ土産だという透明な樹脂製の、かかともつま先もバカ高いサンダル式のハイヒールを履き、175センチの浩一よりも5センチくらい背が高くなった。ボブの好みなのか、あまりそのドレスとは似合っていないが、品のない猥褻感だけはたっぷりだ。

 浩一の前で貴子は左足を膝から少し前に上げるように出す、下着も着けずギリギリ以上の深いスリットだから、紅いストッキングの端から白い太股のつけ根から、きれいにそり上げられた陰唇までチラリと見えた。

 貴子は浩一の座る横の肘掛けに、ハイヒールを履いた足を載せ、愉しげに微笑んで片目を瞑る。わざと剃り跡を見せつけに来たのか、目の前には貴子のすべてが丸見えだった。肉の襞の濃い色づきまで判るし、妖しげに口を開き、さすがによく使い込まれているのが、剃毛し裸にすると浩一にもよく分かった。

「ウフフフ…私はツルツル女、浩ちゃん好きよ…濡れたわよフフ…また剃ってね…」
浩一もそうだった。さっきシェービングクリームを塗りカミソリで剃った時、手は震えたが股間がビンビンに張った。そんな浩一を貴子が見逃すはずがない。
 「浩ちゃんが、お客さまの前で粗相したら恥ずかしいもの……」
そう言う貴子に風呂場で迫られ、最後は口の中に抜かれてしまった。それなのに貴子は、ドレスに着替えてからも性懲りもなく、浩一を挑発にきた。
 「フフ…浩ちゃん、まだ時間があるわよ……しよ……」
 「ダメだよ、そんなには時間がないし、それにきれいな化粧や髪が乱れるよ」
 「もう…愛する妻が、他の男に抱かれる前に、したいと言ってるのよ」
 「貴子のマンマンは、処女のようにきれいだよ」
浩一は心にないことを言い、貴子を抱いた。
 「ウフフ…浩ちゃんのウソつき…もう知らないから……」

 貴子をさっき剃毛したのは白石の希望だった。白石は浩一に承諾する条件として、ビデオ撮影で貴子の中にペニスの出入りがよく分かるように、貴子のアンダヘアーを剃り上げろと言った。品性の悪い男だから、浩一に見せつけるつもりらしい。浩一は貴子におそるおそるそう言った。
 「ウフフフフ…浩ちゃんが剃るの……」 貴子が笑ってた。

「浩ちゃんホントにありがとう……」
 「フフフ…さっきはすねていたのに、おかしな貴子だね」
 「今、ものすごくドキドキしているの……ホントに良いの……」
 「僕の方がもっとドキドキしているよ。貴子にとっては僕がいるかいないかだけの違いだけだろうけど……」
 「そうよね、浩ちゃんに見せるの楽しみよ、浩ちゃんが見てると想うだけでも感じそうよフフ…でもあのカメラ、ポルノ女優になったみたいで…フフフはずかしい……」
貴子はおかしそうに笑い出した。

   そのとき玄関のチャイムが鳴り二人で迎えに出た。最初のお客はジョンだった。目があったその瞬間、浩一の心臓がズキンと痛んだ。ビデオの中で貴子が抱かれ、本物の男と言った、あのスキンヘッドの厳つい男だ。
 「ジョンどおぅ……似合うウフフ…」
貴子が玄関先のフローリングでスパイクヒールを履いたドレス姿をジョンに見せつける。スリットから左足を前横に出しドレスの裾を割り、紅いガーター、ストッキング見せた。
 「オオッ…タカコ、今日は特別似合ってる。まるでスリースターホテルのコールガールのようだぜ」
貴子にそう言ってから 「さあ開けてみてくれ」 と、浩一に少し大きめの紙ケースもたせ、「フッ…お前には、心からの感謝のプレゼントだ…!」 と、バカにしたように上手な日本語で言った。

 浩一はケースを開けた。中は、巨大な樹脂製の作り物の黒ペニスで、内側が空洞になっており、固定用のベルトが着いていた。

「俺のと同じものだ。型を取って作らせた。タカコから聞いたぜ、お前のは小っこいのだろボーイ、今度それを着けてタカコとやってみな、きっと喜ぶぜ……」
ジョンは口元に冷笑を浮かべ浩一を見ていた。

 手に持ったそれは、見るまでもなく内側の空洞でさえ浩一の15センチの物ではガサガサだった。弓なりに反ってはいるが、缶コーヒーより太くて30センチ以上はある。いくらジョンのが大きくても、こんな物が現実にあるわけない。こんな巨大な物が女性の中に収まるものか、ましてあの腰細の貴子の体内に……。ブラックジョークにしてもきつい…貴子の言う、どこが真面目な男なんだと、浩一はそう思った。

 浩一とのやりとりもそこそこに、ジョンは貴子を抱きよせキスをしていた。舌を絡ませた、かなり長いキッスが続き、褐色の腕を貴子の背に回し、ドレスの後ろの裾を引き上げ、大きな手でむき出しの白い尻を撫で上げていた。

 目の前で妻の貴子が、ジョンの褐色の手で白い尻肉を愛撫され、舌を絡ませたディープキッスをしている。浩一は、その横でじっと見ているのは辛いものだったから、一人先にリビングに入った。

 その熱いキッスも終わったのか、二人は恋人同士のように抱き合いリビングに入ってきた。カウチに腰掛け、浩一の前でまだ二人は抱き合っている。ジョンの手が貴子の乳房をドレスの上から揉むようにまさぐって行く。
 「あん…もう…ジョンやめてぇ…髪が乱れるわ。まだ早いわよ、飲み物持ってくるわね」
貴子が名残惜しそうに、そう言って立ち上がった。貴子の顔は、ほんのりと赤らみ上気していた。

 浩一は、にわかに起きた嫉妬心を貴子に悟られないように目線をそらせた。
 「浩ちゃんどうしたの、髪は乱れてないですよ……ああっ! ジョンとのキスの事ね、フフ…濡れても落ちない口紅だから大丈夫よ…ホラ…」
貴子は、浩一に唇を突き出すように見せ、そのままキッチンへ入っていった。

 ジョンは目の前の大型のモニターに映るベッドルームに気がついた。
 「ハハハ…コウイチあれが今日、貴子とやるスタジアムか!」
ジョンは浩一のセッティングしたモニターに映るベッドを見て、首を振り呆れたように笑ってた。

 チャイムがまた鳴った。貴子はあわててキッチンから出て、浩一と出迎えにでた。白石とボブ夫妻がほとんど同時に来たようで、ドアを開けると三人並んでいた。
 「いらっしゃい、あら白ちゃんも一緒だったの、どう似合う」
貴子はそのスタイルでクルリと一回転して見せた。白石は 「ああ……」 と簡単に声を掛ける。ボブ夫妻に圧倒されたのか、浩一の前ではバツが悪そうにし、そのままリビングに一人で入っていった。
 「浩ちゃん、こっちがボブと…ジェニィーよ」
 「オオ…今日のタカコはムービースターのようです。あなたがコウイチさんですかヨロシク……」
上手な日本語でその巨体の黒人が浩一の手を取り握手してきた。

 ボブは貴子が言ったとおり色はジョンより黒いのだが、確かに顔立ちも整ったいい男だ。身長は195センチは有ると思う、学生時代にフットボールをやっていたとか、がっしりとしたスポーツマンて感じだった。

 ボブは夫人を 「ジェニィーと呼んでくれ」 と言った。日本人好みの清楚な感じの美人で、年齢は30過ぎだが子供がいないせいか、はるかに若く見え、髪はプラチナブロンドのロングの髪でちょうどバービー人形の様な感じ、目はブルーよりグリーンに近い、引き込まれそうな印象的な瞳だった。身長は10センチを超えるハイヒールを履いているので、浩一よりも遙かに背が高く、三人並んだ時の白石と同じくらいあった。

 浩一は平静を装ってはいたが、内心は彼女の前でドキドキとしていた。何より一番先に目についたのは、ブラジャーを着けない彼女の胸の膨らみだ。形の良い乳房が浮き出る、黒のシースルーのドレスをジェニィーは着ていた。

 浩一の目にはジェニィーの乳房は、貴子より目立たず大きめの普通サイズという感じに見えた。そのドレスからは、小さな布きれと紐だけのパンティまでもが透けて見え、ガーターを使う、シームのある薄手の黒のストッキングがものすごくエロチックな感じだった。

 貴子が二人をリビングにエスコートし連れて行く。浩一は、彼女の透けたドレスの後ろ姿を見て、あることに気づきドキリとした。人出も多い休日の10時前だというのに、ジェニィーはノーブラで下着まで見えるその格好で、少なくとも、このマンション内を、回廊を歩いて来たはずだったからだ。ジェニィーのことを知っている貴子が 「あの女は変態の見せたがりよ…」 と、言っていたが、そうかも知れないなと思った。

 さすがに白石をはじめ大男揃いだから、リビングのカウチに腰掛けても迫力がある。あの普段から押しの強い白石が、気後れしているのが、浩一にはおかしくて仕方なかった。貴子が特製の梅酒を使ったカクテルドリンクを運んできた。浩一がドリンクをテーブルに並べていく。ボブ、ジョン、白石のドリンクの下にはトランプのカードをコースター代わりに引いて行き、しどろもどろに浩一が、貴子の相手の順番を決めるの説明をしだした。

 浩一の説明では大きな数字の者が、最初に貴子の相手をすることになり、次の数字の者がビデオの操作係をするという事だった。白石はダイヤの9、ボブがスペードの5、ジョンがハートのキング、ジョンが親指を立てた拳振り上げた。

 順番は決まったがジョンが一番だなんて、浩一には貴子が一番抱かれて欲しくないと思っていた相手だった。そのジョンが最初とは皮肉な物だと思った。浩一は誰と目を合わせるのも気まずく不安で、隠れるように隅に座った。

 浩一の気持ちとは裏腹に、貴子はジョンとボブとお酒を飲んだりしてくつろいでいる。貴子と男達の笑い声も、今の浩一には剣のように心を突き刺した。
 「おい浩一、いい女じゃねえか…あの外人女ともやらせてくれるのか」
白石が浩一のそばに来て声をかけてきた。

「いや僕は何も…」
 「フッフッフッ…気があるんじゃねえか……さっきから、お前ばかり見てるじゃねえかよ…お前の粗チンでも見せてやったらどうだファッハハハハ……」
白石は浩一をからかいながら、ボブの横に座るジェニィーを値踏みしていた。ジェニィーが白石を無視するように向こうを向いた。
 「ふん、させないのなら目の毒だ。浩一、早く貴子と黒いのと始めさせろ」

 やはりどこか落ち着かず不安げな浩一が、白石にせかされて、フウッと一息つき、客達の前で貴子に声をかけ抱きよせた。始まりを告げるように貴子を前に立たせ、肩ひもを外してナイトドレスを下に落とすように脱がせた。二人の黒人男も、貴子の裸体を見慣れているはずなのに声を上げた。
 「タカコ! 今日はシェービングプッシーなのか…」
貴子はうれしそうに男達に微笑んだ。紅いガーターにストッキング姿、はみ出した分厚い唇のような、無毛の股間が猥褻な感じで貴子に似合った。

 浩一は、もう一度貴子を軽く抱きしめ、送り出すキスをして、お尻を押し出すようにジョンの方へ行かせた。
 「浩ちゃん、今からなのね……見ててね……」
ガーターに紅いストッキング姿の貴子が、舞うように白石の頬を撫でて通り過ぎ、寄り道するようにボブの首に抱きつき軽くキスをして、ジョンのヒザの上に座る。ジョンが後ろから貴子を抱き寄せガーターに手をかけた。
 「ジョン、肌触りのいいシルクのストッキングまで脱がせるのか」
 「ボブ、前にも言ったろ、俺は女の下着を脱がせるのが大好きなのさ…」
ボブが 「オッー」 と声を上げた。
 「一番になれなくて、これほど残念に思ったことは生涯のうちで一度もなかったよ」
ジョーク混じりにボブが笑いながら日本語で、浩一の方にそう言った。ジェニィーが、冷ややかだが笑ってたところをみると、どうやら彼女も日本語が充分、分かるみたいだ。

 ジョンがにこやかに笑い、貴子を抱きかかえ、ガーターを外す。貴子は、白石をからかうようにウインクして、ジョンのヒザの上でボブや白石に剃り上げた裸のプッシ−を、脚を動かし大きく広げ、見せつける。ジョンの太い指がシェービングされた秘肉のすべりを、確認するように撫であげ、指が二本、貴子の秘肉の割れ目に潜った。
 「ああっ…ジョン、ここじゃダメ、さあ行きましょ、今から始めるの……」

 貴子はジョンの腕を挟むように、足を組み替え、ストッキングを片足ずつ脱ぎジョンに手渡す。
 「フフフ…白ちゃん、約束通りジョンのファックを見せてあげるね……」
うれしそうに微笑えむ貴子。ジョンはその貴子のストッキングをボブに放り投げた。
 「ささやかだがストッキングフェチのボブ君、あんたに、俺からの最高のプレゼントだ」
そう言ってジョンは全裸にスパイクヒールだけの貴子を軽く抱きかかえて、親指を立てた拳で浩一に合図し、リビングから壁一枚隔てただけのベッドルームに消えた。

 浩一はベッドルームにジョンと貴子を見送った。いつも自分達が使うあのベッドに……。これが嫉妬というものなのか、荒い鼓動と息が止まらない。浩一は胸の苦しさに耐える。

 今から始まること、最初から判っていたことだから……。


つづく