2004年10月13日に貴子様にご投稿いただいた作品です。ありがとうございます。Ashe
「告白 2」 作:貴子

 せっかくの土曜日の朝だというのに、浩ちゃんはさっきから大あくびばかりしています。

「フワアーアアアアアッ……あっ、貴子ごめん…!」

ねえ…!浩ちゃん聞いてるの…。愛する夫が待ってるからってさぁ、あわてて帰ってきた朝帰りの妻が、昨夜の出来事を話してるのよ…!気にならないの…!。

「ボブとずっと一緒だったんだろ。じゃ〜いいだろ…!貴子の帰りを待ってて、寝てないんだ。電話もメールもないもの心配してたんだよ」

もう、浩ちゃんわぁ…やっぱしわたしのこと愛してるんだ。ウフフ…でもそんなの言い訳よ、いい…!浩ちゃんの愛する妻のことなのよ…。チャンと聞いてよ…!。

「聞いてるよ…でもウソだってすぐ分かったよ貴子。だって貴子が出かけにコンドームをバッグに入れるの見てたし、5個だって数えてたんだ。テーブルに広げたバッグの中身には2個…3回はしたんだなって……辛いけど貴子は約束守ってくれてるし、それに600ドルって…!7万円近い大金だもの返ってウソっぽいよね。それに貴子は、お金をもらってそんなことはしない。きっと財布には入っていないよ…!ホラ!」

浩ちゃんはテーブルの上の、わたしの札入れを広げました。

「ウソは言わないって約束だろ。僕だって貴子がたとえコンドーム使ったって、ボブや他の男に抱かれるの、うれしくはないんだ」

そりゃ、まあそうよ…だけどさ…。

「貴子、後でいいからホントの話を聞かせて…フワアアァ…ッ」

もう浩ちゃんはまた大あくび…。ソファーに転がるから眠たくなるのよ。

 わたしは着ていたTシャツを手繰り上げ、むき出しの乳房を浩ちゃんの顔の上に来るようにドサッとのし掛かりました。

「苦しいよ、そんなに乗りかかるとオッパイで窒息するよ」

ねえ浩ちゃん、男ならしたくなるでしょ…ウフフ…興奮して立ってきたぁ…?。ねえ〜この魅力的な妻としたくないの、しようよぉ…!。

「もう貴子もあんまり寝てないんだろ…!」

ふん、ボブったらあんなに興奮したくせに2回で降参するんだもの、広い胸の中でスヤスヤと眠ったわよ。不満、不満、わたしの身体は欲求不満よ!。

「今朝の貴子、ハイになって少し変だよ。帰るなり大きな声でしゃべり出すんだもの…それもいきなりだよ…」

ボブがそうしろって言ったの…!。『コウイチにも、男にだらしのない淫乱タカコを教えてやれ』ってさ、夫の元気の源は妻の不倫話を聞かせることだって言ったの…!。

 わたしもさぁ〜浩ちゃんが元気になって、わたしを抱いてくれたらうれしいし、浩ちゃんにウソついたり悪いことしたこと何となく分かってほしくて…。裏切ったなんて口では言えないし…。わたしさぁ…ヤリマンて言われても我慢出来ないし、男としたい気持ち、分かってほしくてさ…。

 ふり返ると後ろで聞いているはずの浩ちゃんの姿がありません。もう浩ちゃん、どこ行ったのよ…!。

「お茶だよ…!」

キッチンで冷蔵庫を開ける音が聞こえました。 浩ちゃんのバカ!いいよ!もうやめる…。昨日のことなんか何も話してやんない…!。

「……?」

 ねえ、聞こえてるぅ…!ところで浩ちゃんさぁ…ジェニィーを抱いてあげてよ。ボブにも言われてるんだ。ジェニィーが煩いんだって…!。

「……!!」

浩ちゃんそんな顔しないで、じゃ〜どこかで浮気しといでよ…!。

「………!!」

もう…なにもわたしがそんな事言ったからって、目ぇつり上げてそんなに驚く事ないでしょ…!このままじゃさぁ…わたし…浩ちゃんに悪くって…。

 浩ちゃんが、あの変態ジェニィーとするのがイヤだったら誰でもいいからさぁ…。浩ちゃんいい男だから、女に声かければいくらでもついてくるって……。

「いいよそんなの…だいいち貴子が思うほど、僕はモテないよ…」

フフフ…浩ちゃんは知らないんだァ。隣の奥さんなんか、子供が二人もいるっていうのにさ…浩ちゃんが帰る頃、いつも郵便受けの所でうろうろしてさ。派手な下着見せて厚化粧、よく会うの偶然じゃないのよ…!。浩ちゃんならあんな女…!ハナも引っかけないの分かってるけど…!。

「確かによく会うけど…それがモテるってこと…?」

じゃあ…!一緒にエレベータで上がってくるのやめたら…。木曜日だってあの女、わたしに負けないようにさ…寄せて上げる真っ赤なブラジャー、これ見よがしにして浩ちゃんにすり寄ってエレベーターから出てきたでしょ…!。

「………?!」

 それにあの頃ねぇ、秘書室の良美とか二課の京子なんかもう浩ちゃんにメロメロだったんだぞ〜。浩ちゃんと目が合っただけで『きゃ〜見つめられた』とか言って給湯室で騒いでさ、大原女史によく怒られてた。

 そう言えば浩ちゃん、和恵と同期だったよね、じゃぁ…和恵が浩ちゃんの事、好きだったの知ってた……!。フフフ…!なにむせてるのよ…お茶こぼさないでよ!シミになるから…やっぱり浩ちゃん知らなかったんだフフ……。隣同士の席だったのに知ってれば逆玉も有ったかもよ…。えっ!和恵や他の女の子なんか目に入らなかったって…ウフフそうよねぇ…あの頃から浩ちゃん、わたしに夢中だったものね……。

 ああ〜そうだ!和恵といえば、浩ちゃんに話したかな、ジョンと最初にSEXした時のこと……。えっ…聞いてないけどもういいって…!ダメ…!教えたげるから、わたしの話すことちゃんと聞くのよ…!そういえばジョンともう1ヶ月もしてないんだ。ジョンのオチンチンといっぱいしたいな、どうしてるんだろ。アメリカでいい女、出来たのかな…電話もないし…。フフフ…ジョンの身勝手なとこは、あの頃と変わらないなぁ…。

 あれはね、浩ちゃんが出張中でいなかった時よ、和恵と新入社員の歓迎会の日だった。和恵の家は鎌倉だからって、大原女史が中華街でしようという事になってね。前に一度、何人かで和恵のお家に遊びに行ったけど凄いのよ、あれは家じゃない、お屋敷ね…!。広い庭に池があって、金魚みたいな大きな魚が泳いでて、蔵があって、わたしなんか六畳一間しか知らなかったから、驚きの連続だった。

 おまけに和恵のお父さん、TK銀行の重役でしょ、女史から聞いたんだけど、がさつな三課には箱入りの藤田様の一人娘を置いておけないって常務が言って、一課に来たのよ…!。うちの課長や大原女史も気を遣っちゃってさ……。和恵んち門限もうるさくて、歓迎会なんてすぐ終わっちゃって…何人かに飲みに行かない…と声をかけたの、女はね、もともと飛び抜けて美人のわたしと行くのを嫌がっていたし、男達は、わたしがまだ白ちゃんの女だと思っていたのね、きっと……。お互い顔を見合わせるだけ、そうよ失礼よね…!わたしの誘いにのらないなんて、ねえ浩ちゃん…!。

 浩ちゃん…!浩ちゃん眠いの…そのまま寝たら風邪ひくわよ…もう寝ちゃったの…!

 わたしは手近にあったキルトをソファーで寝てしまった浩ちゃんに掛けました。つまらなそうにテーブルに両肘を突きアゴを合わせた両手に乗せ、ジョンと出会ったあの時の事を思い出していました。

 あの後、わたしは一人で水割りを飲んでいた。レモンハートと言う名の馴染みの店。

『ふん!一人で結構よ…意気地なし…みんな死んじまえーだ!…クソ…!』

おもしろくない気分で悪態をつきグラスを一気に空けた。その時、カラカラリーンと入り口のドアの開くベルが鳴った。デリカシーのないその大きな音に振り向いた。

 目が合った。入ってきたのはプロレスラーのような黒人だった。わたしは、その黒人男をにらみつけていた。その黒人男は店の常連客で、特徴あるその顔に何度か見覚えもあった。スキンヘッドの厳つい顔にひしゃげた鼻、分厚い唇、筋肉質の巨大な体躯。

「よう…何度か会ったよな、一杯おごるぜ、べっぴんさんよ……」

最初から隣に座り、いきなりわたしの肩を抱いてきた。その日は何故か、その厚かましい黒人男の手を払いのける気にはならなかった。

「貴ちゃん、同じ物でいいよね…」

マスターがわたしのグラスに氷とジャックダニエルを注いでくれた。

「べっぴんさんよ、いい趣味だ。テネシーはいいぜ…」

ほんの気まぐれだった。いつものわたしなら、鼻も引っかけないそんな男に興味を持った。

「あなた長いの…日本語上手なのね…」

「長いさ、30センチはあるぜフッフッフッ…」

「ウフフフフフ…ホントなの…」

わたしも男につられて笑ってた。

「名前は何てんだ…」

「フフ…貴子と言うの…あなたは…」

「ジョンだ…!ダチはビッグジョンて呼んでるぜ…」

「フフフ…ビッグってあれのこと……そんなにすごいの……」

「じゃ〜タカコ、試してみるか…行こうぜ」

 男の軽いノリに思わず立ち上がってた。わたしは自らビッグだと自信たっぷりに言う、この黒人に興味を覚えた。ジョンに肩を抱かれたまま、近くのすすけたラブホテルに入って行った。帰ってもワンルームの部屋に、待つ者は誰もいない。一人暮らしの気安さだった。

 部屋に入るなりだった。首筋に薄黒い唇で吸い付かれ、ベッドに押し倒されたわたしにジョンの褐色の巨体がのしかかってきた。

「もう、焦らないでよ!」

わたしはその荒っぽさに腹が立った。

「タカコ、いいオッパイだ。吸いつきたくなる」

ジョンはわたしの上着を荒っぽく剥ぐように脱がせた。肩ひもが外れ露わになった紫色のレースのブラジャーから、あふれそうなわたしの乳房を大きな黒い手でワシ掴みするように揉んだ。

「待って、あわてないでよジョン、臭いがきついわ。お風呂に入りましょ…!」

わたしを抱くジョンを払いのけるようにしてブラを外し、スカート、パンストごと下着を脱ぎ、全裸になった。

「フォーッ、見込んだとおりの良い身体だぜ」

横で突っ立っているジョンが、足の先からなめ上がるようにわたしを見た。わたしは自分の張りのある乳房に自信があったから、見せつけるように正面からの裸体を惜しげもなくさらした。

「先に入るわよ…」

クルリと背を向けてバックラインを強調するように、細い腰からプリッとした双丘のお尻を撫でつけ、さっさと狭い浴室に行った。

 さっさと身体を洗いシャワーで流し終えた頃ジョンが入ってきた。裸の胸、肩、盛り上がる上半身、引き締まった全身の筋肉。褐色の股間には黒褐色で、まだ力はないが垂れ下がる巨大な物があった。わたしは腹を立てたのも忘れごくりと唾を飲み込んでいた。

 そのまま後ろから抱きつかれ、揉みあげるようにしつこく乳房を愛撫され、太い腕がわたしの顔を反らせ、黒人の薄黒い唇がキスを求めてわたしの唇を吸い、長いぬめった舌が侵入してきました。ベチョベチョと舌と唾液をからめたディープキス。太い指は丁寧に手入れされた恥毛の丘に伸び、男根を求めるようにぬめる淫唇を探りあてた指先が、捏ねるように何度も肉襞を弄って刺激し、2本の指が肉の中に入ってきました。わたしは思わず感じて、キスでふさがれたジョンの口内に『ああぁぅ…』と呻くような吐息を漏らしました。

 双丘の尻肉に何か物が当たります。後ろ手に触るとジョンの半立ちのブラックペニスでした。わたしはジョンの腕をすり抜け、屈むようにジョンの股間で揺れる黒褐色のペニスの柔らかみのある胴を持ち、先端の赤黒い膨らみにキスをしました。

「すごいわぁ、さすがビッグジョンねウフフ……」

わたしは力を持ち立ち上がった、その巨大なブラックペニスがもたらす快感を想い、早く犯されたいと期待に胸がときめいていました。

「洗ったげるね…!」

わたしはソープを手で体に塗りつけ抱き合うように立ったままのジョンを洗った。広い胸に泡にまみれた乳房を当てつけ円を描くように擦りつけた。

「タカコ、お前プロかよ…ソープの女よりウメェぜ」

「そう、ありがと…オッパイで洗うの気持ち良いでしょ」

「良いプロポーションだ。白人女でもそういねえぜ」

屈み込むようにして股間のタマタマの袋を洗い、半立ちで白い泡だらけの黒褐色のペニスを手で擦るように洗ってた。手の中でニョキニョキと力を増した黒褐色のペニスは目の前で反り返り、肉太の胴は片手にはるかにあまる太さだった。

「ウフフ…大きくなってきた…すごいわ…」

「いい気持ちだ、早くぶち込みたくてたまらねえぜ。風呂場で一発やらねえか」

「ウフフ…いいけど、中に出さないでね」

 わたしはジョンの体と自分の体の泡を、シャワーで洗い流し、ジョンのそそり立つ巨大なブラックペニスの盛り上がる先端の肉を口に入れた。こんなでかいの白ちゃん以来だと、なんかうれしくなって口にいっぱい頬張ってた。

「上手えもんだぜ、なあ、生出しでさせろよ。タカコのプッシーの中くらい、後で俺のビッグコックとコカコーラで洗ってやるさ」

品のないジョンの軽口に、ずっとその黒人男と付き合っていたかのような錯覚に陥った。

「もう…バカ言うと、オチンチンなめてやらないぞ−だ」

思わずわたしも白ちゃんの相手をしてるみたいな気がしてジョンの股間でわたしはそう言ってた。

「フフ…かわいい女だ…」

声は違うが、あのときのジョンの喋り方や態度が、白ちゃんによく似ていた。

 それまでにもモニカの店で客の黒人とも何度か関係を持ったこともあった。ジョンに会うまで正直がっかりしていた。ホントに人の噂ほどアテにならないものはないと思ってた。黒人といったところで、そのすべてがたいした物でもなく、別れた白ちゃんのオチンチンの良さだけが思い出された。

 ところがジョンのは、それまでの男とは比べものにならないくらいのサイズで、狭い風呂場の中で、わたしは力強い腕にかかえられ、湯船の縁に乗せられ、背中をカベにもたれ掛けたまま大きく脚を拡げられ、妖しく口を開けた色づいた肉の唇にブラックペニスの先端の膨らみを押しつけられ、何度も何度も突き挿すようにズブリズブリと差し込まれ、そのたびにわたしは小さく声をあげ、肉塊がググッと秘肉を押し拡げる感触に絶頂に近づき、もうズルズルになった肉襞に、ジョンは少し腰をかがめ、持ち上げるように肉太の30センチをゆっくりと押し入れていきました。

 ジョンはわたしを突き挿したまま立ち上がり、わたしのお尻を抱えて抜けない程度に持ち上げては落下させます。わたしはジョンの首の辺りを持ったまま、乳房を力強い胸板に押しつけ、両手で尻肉を支えられただけの無重力の様な中、ズンズンと激しく上下され、濡れた髪を振り乱し、はしたなく最初から声を上げてました。ジョンの肉太ペニスの感触だけがわたしの中心で動きます。その時、痺れるような強烈な快感が身体を突き抜けました。気が戻るまでのわたしは、真っ白でそのまま天国にいるような恍惚感でした。

 あの時がジョンという黒人男の抱き上げられたままのSEXに、自分の全身が性器となって気が飛んで行く甘美な絶頂の初めての体験でした。そのまま何度も何度も抱き上げられたまま激しく責められ、気がついたとき、わたしはジョンの首にしがみつき大きな絶頂の声を上げ続けていたのは覚えていました。

 安普請の風呂場の壁に、エコーがかかった絶頂の声の大きな響きがしました。おそらくはホテルのフロア中に、わたしの絶頂の声は聞こえていたのでしょう。声はかすれノドはカラカラになるほど、もだえ喘いだ。わたしにとって男の一回で、それほど行ったのは初めての経験でした。最後にジョンが、わたしの口の中で射精するまでの長い間に、何度、気をやったのかは分かりませんでした。

 ジョンの放ったスペルマはわたしの口の中にあふれるくらい飛び出してきて、大きな肉塊が口の中で暴れる。苦しくて口から離すと顔にいっぱい生暖かい粘りを直撃された。わたしは顔にかかった精液まで指で集めて口に入れた。ゴクンと飲み込むとヌルッとノドを通り越す感じで、生臭く苦みがあり、初めてのジョンのは美味しいとは思わなかったが、大量のスペルマを飲む満足感は女にとって最高だと思いました。

「ジョン、勿体ないことしたわ…あなたの全部飲めなかった…」

わたしはブラックペニスの太い胴を両手で持ちながら、精液でヌルヌルの顔でジョンを見上げてた。

「フッフッフ…タカコはクレージーなビッチだ。夜は長いぜ、いっぱいぶち込んでやるさ…」

「フフ…うれしいわ…また抱っこしてやってね、あんなの初めてすごく良かったの…」

わたしは空中遊泳の様な抱っこされたSEXをジョンにおねだりした。

「よう、じゃ…俺の女になれよ…いいビッチに仕込んでやるぜ」

 それから二人は、犬のような格好やポルノムービーの真似をして部屋中のあちこちで続けた。朝が来るまで何度も、何度も、余りにもの良さで、日本人にないジョンの強い体臭、それさえわたしには心地よかった。一晩中のようにやり続け、バッグに入れてた予備のコンドームさえ早くになく、もう避妊などどうでも良くなり生出しで続けた。わたしの髪や身体中、スペルマにまみれ黒人男の匂いがしみ込んでいた。わたしはあのとき、自分と抱き合うその厳つい黒人男を心から愛しいと思った。

「ジョンかぁ……」

 思い出しても、あんなに愛しいと思ったジョンへの想い。今、わたしは何故か、あの頃の感情が戻らない自分に気がつきました。

 浩ちゃんが気づかなかった名刺入れを開けてみました。使わなかった3つのコンドームとクシャクシャになった600ドル。そしてもう一度会いたいと言った。ジェフと名乗ったあの男の名刺。小さな映画会社のプロデューサーと言っていた。

 わたしは横で眠る浩ちゃんに目をやりました。ヒゲもあまりない優男だけど目を閉じていても長い睫毛が分かる。穏やかな寝顔です。だらりとソファーから下がった浩ちゃんの腕。ジョンやボブ、昨日の白人男と比べられない華奢な細い腕だけど、わたしの愛しい男の手。そっとその手を取り頬に当ててみました。柔らかでひんやりとしています。

「浩ちゃん、やっぱしわたしって悪い女なのかな……」

寝顔の浩ちゃんにそっと話しかけてみました。

 涙がひとしずく、握りしめた浩ちゃんの手の甲にポタリと落ちました。わたしには浩ちゃんの人を疑わない正直さや、やさしさが腹立しかったんです。

「浩ちゃんわたし、だんだん堕ちていくような気がする。なぜ悪いことしてるって疑ってくれないの!浩ちゃんはなんでわたしを叱ってくれないの!貴子ダメって…!わたしを叱って…!浩ちゃんが好き…好き…好き……!」

浩ちゃんの手を抱きながら、涙が後から後から流れて止まりませんでした。


つづく
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