さて、今回の絵画はボティチェリです。でもあんま好きな絵じゃありません。だって裸になってるのが男だけなんだもん。一応、この絵ですが。
ボティチェリ 1480「ビーナスとマース」
前にも書いたことですが、アレス(=マース)は神々の嫌われ者的、争いと血と戦いを好む戦争の神。ではあるが、なぜか、アフロディーテ(=ビーナス)は彼を愛人にします。我等がヘパイストス君がいるにもかかわらず。もー、どーして、こんな乱暴者とくっついちゃうんでしょうね。やっぱ、カラダでしょうか。
今回のこの絵、明らかに、二人ヤッタ後ですね(笑)。ぐったりしたアレス君の姿は確かに同感すべきところがあります(笑)。で、驚くべきところは、アフロディーテ奥様の覚めた表情!!(こわ〜い)。ちょっと軽蔑の視線がありますよ。「もー、あと3回はイカせてほしかったわ!ったくう!」 と思っているのでしょうか? それとも「男ってちょろいもんよね」でしょうか? ともあれ、アレス君の商売道具の武器・武具の類は、寝ている隙にせっせか背後で運び去られてしまってます。愛欲で戦争回避ということでしょうか? それはそれで平和的なので僕は何も文句はありません。
うちのお話で、よく男性性器をtoolと表現する原文があります。「道具」です。あれも猛々しいときは攻撃的容貌を備えてますが、ひとたび愛欲に溺れた後は、もうすっかりしょぼしょぼですよね。武装解除っす。この絵のアレス同様、ぐったりばったり、ぐーすかぴーです。これもこれで平和的なので僕は何も文句はありません。
さて、このボティチェリの絵にデザイン的に酷似している絵があります。次のヤツです。
Cosimo 「ビーナスとマーズ」
なんだか、アレス(=マーズ)がなよなよしてて気持ちワリ〜(笑) 虫や鳥がうるさそう。
ウサギがいます。ウサギは、何かで読んだのですが、好色、セックス好きのヤリヤリ〜というイメージがあるらしいです。英語のポルノでは、hump like a rabbitという表現が出てきます。 この場合のhumpとは、「ハッ!ハッ!ハッ!」と体をせっせと動かす意味です。「ウサギのように好色にハッハッハッと励む」ということです。さらに、子を生むという意味のbreedというのもウサギと一緒に使われて、breed like a rabbitというのもあります。「たくさん子供を産む」という意味になるはず。この絵のウサギはアフロディーテにピストン運動お疲れ様と言ってるんでしょうか? だったら、アレスに言ってほしいよね。もうぐったりで、居眠りしちゃってますよ。
プレイ・ボーイのバニー・ガールのバニー(bunney)ちゃんはウサギですが、なんでウサギなんでしょ? ウサギのイメージがもとにあって「好きそうな女の子」ということで? そうかも。
この絵では幼児のエロス(=キューピッド)たちがアレスの武具で遊びまくってますが、それは次の絵でも同じですね。
Carlo ???
どうして男女の愛欲シーンなのに子供をこうもわんさか書き込むんでしょう?
そういえば江戸期の春画にも子供が脇の方でうろちょろしている絵がたくさんある。
確か「豆すけ」とか言う名前じゃなかったかと。なんでなんだべが?
次の絵も似たような絵。
プーサン 1628年 「マーズとビーナス」
これも子供うじゃうじゃ。右側にいる男女は誰なんだろう?
さて、いかにも「武装解除」という名にふさわしい絵画が次。
ダビッド 1824年 「ビーナスと三美神に武装解除されるマーズ」
このダビッドという画家はフランスのアカデミーの重鎮だった人らしいです。 きっちりがっちり古典を学べと正統派路線を推し進めた人で、芸術に必須と思われる逸脱とか、新しい創意とかに対抗した人らしいです。そのダビッドの遺作。古典路線の意地を見せた作品とか。三美神の顔の表情とかわざとらしいなあとは思いますが、アフロディーテ奥様の背中とお尻の線がとてもとてもとてもエロいので僕は許します。アレスはお酒を持ってこられたり、アフロディーテ奥様にお花をもらったりしているうちに、武具をすたこらさっさと片付けられてしまってますね。アレスの股間の前で鳥がいちゃいちゃしてますが、これはゼタイ、くすぐったいと思います。
そいでもって、最後にこれ。
ベロネーゼ 1570年 「アレスとアフロディーテ」
なんだか戦いから帰ってきた兵士の休息といった感じで、あーこーがーれーるぅ! エロスが茶目っ気をだして二人の足を紐で結んでいます。アフロディーテ奥様の表情も嬉しそう。ううう、こんな愛情満々のラブラブカップル状態を見せ付けられたら、我等がヘパイストスは出る幕ありませんぜ(しくしく)