wimp


この単語は、本サイトでは、超重要頻出単語です。この単語なくして、物語のおよそ7割は成立しません。ですから、この語彙の紹介記事を書くにも、ちょっと、気合を入れて行こう〜と思ったのでした。だが、ダメ(苦笑)。

愛用の研究社リーダーズ英和辞典を引くと「(俗)弱虫、いくじなし、弱みそ」としかありません。まあ、確かにそういう意味なんだろうけど、もうちょっとイメージが・・・。これじゃあ記事にならないと思って、図書館に行ったついでに、英語では最大権威のOxford English Dictionaryを引いてみました。そしたら・・・


が〜ん! 項目すら載っていない(爆笑) 

新しくできた単語なのか・・・。じゃあっと言うわけで、新しい語彙も収録しているShorter Oxford English Dictionaryというのを引いてみました。あった!! でもリーダーズと同じような記述どまり(泣)。

ただ語源解説があって、動詞のwhimperから派生して出来た単語らしいです。

whimper:<小児などが>めそめそ泣く、べそをかく;<犬などが>くんくん鼻を鳴らす

このwhimperという動詞自体、擬音語で「ひ〜ん、ひ〜ん」という泣きべそをかく音を真似てできた単語です。特に、女性のよがり声の表現の時に、この単語が出てくることが多いです。大きな叫び声をあげるときじゃなくって、男に突きまくられながら、感極まって、か弱く「ん〜ん、ん〜ん」と泣くような声。

そういった女性のように弱々しく泣き出すような男というのがwimpの基本的意味なのでしょう。

とすると、どうしてもwimpには「女性のように」といった性差別的なニュアンスが被さっていることになります。wimpは女性に対しては、ほとんど用いられないように思われます。男性に対して「男っぽい」と言ったり、女性に対して「女っぽい」と言っても侮辱表現とはなりにくいのと同じで、侮蔑表現であるwimpは、wimpの意味の中に「女のように」という意味が入っているため、もっぱら男に対してしか用いられないようになると考えられます。ゆえに、wimpの日本語訳でも、女性差別的な表現を使った上で、男に対して使う「女々しく、女の腐ったような弱虫」と言うのが適訳かも。

成人男性がこのような意味でwimpと言われるだけでも充分、侮辱的ですが、さらに男女の間のことでこの言葉が出て来ると、強烈になります。例えば、次のような力関係がある場合、

・強男 > 女 > 弱男 

弱男は、強男と女の両方にwimpを罵られるわけですが、圧倒的に強い強男に言われても「まあ、しょうがないかもな」と諦めもつきますが、弱いと踏んでいた女性に言われることによって、さらにどん底に突き落とされます。

wimp out という熟語もあって「尻込みする」という意味になりますが、このように、相手の能力が圧倒的に強いことを自覚し、最愛のものを取られても文句が言えない、戦っても勝てっこないと諦める立場に近づきます。だが(たいてい愛する妻とかである)女性に対して未練が残っているわけで、離れることもできません。

この最悪な状態にも甘んじて生きていかなければならない。となると、人間、現状のままでしかいられないと諦めると、今度は、その悲惨な状況に「快」となる点を見つけ出し、それにすがって生きていくようになります。もう、ここまで来ると、本サイトでのwimpの用法そのままになってくるように思われます。

これだけいろんな意味が込められていると思われるwimpという語。これを適切で簡潔な日本語にするのは大変なんですよ〜。だからいっそのこと「ウインプ」とカタカナで使ってしまおうと思うようになりました。多分、うちのページでしか使われていない単語ですが(苦笑)。それでも、気にせず使い続けようと思っています。「イ」を小さくして「ウィンプ」でもいいです。

目標は、10年くらい経った後に「広辞苑」に収録されることです(大笑)。

*ポパイの「ウインピー Wimpy」との関連は、つかめていません。関連ありそうだけど。


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