はい、今日の単語はボールです。超簡単な単語です。ですが、ここで扱う意味が野球やサッカーのボールではないのは、もう誰でも推測がつきますね。そうです、タマです。多摩川に出没して世間を騒がせたアザラシのタマちゃんじゃないですよ。ちゃんと複数形になってます。タマタマなんです。もっとはっきり言ってしまえば、キンタマです。
エロ話をするわけですから、このキンタマに言及するシーンがたくさん出てくるわけですが、なかなか適切な言葉が見当たらないのでした。軽めの笑いを誘うようなシーンだったら、「タマタマちゃん」でもいいかも知れないけど、シリアスな話では「タマ」っていうのは使いづらいような気がするんです。タマが収まっている袋を「玉袋」というのはアリかもしれないですけど。
そこで市販されてるプロが書いた小説をざっと見てみたのですが、やはり、「タマ」や「キンタマ」はあまり見当たりませんでした。英語のボールをそのまま使うのは皆無。むしろ、医学的な「睾丸」、「陰嚢」とかが多いような気がします。身体部位の場合、このような医学用語を使った方が雰囲気が出るみたいで、僕もこれを使うことが多いです。でも、ワープロなしで「睾」とか「嚢」の漢字を書けといわれても、ちゃんと書ける自信ありません。「陰核」とか「陰唇」、「膣」とかは書けるんだけど。
英語で医学的な文脈でキンタマを呼ぶときはtesticleと言う言葉を使います。この単語は、test(-ify)と-cleという部品に分解できます。testifyというのは「証明する、証になる」という意味の単語で、-cleというのは「小さな物」という意味の接尾辞です。だから、キンタマは「証になる小さな物体」という意味です。何の証かというと、男である証。赤ん坊が生まれたときに、「この子は男の子である、その証になるものとして、ほら、この通り、ちゃんとついているでしょう?」というわけでtesticleなのだそうです。test自体も、そのような「証」というのがもともとの意味。
そういうわけですから、中学・高校生諸君で、もし万が一なにかの間違いでこのサイトに入ってしまい、この文章を読んだ人がいたら、よいですか? 学校で先生が「今日はテストをします!」とか言った時、早速、ズボンやスカートを脱いで、「証」がぶら下がっているか、いないかを証明しなければいけませんですよ。(イヤだったら、ここには来ないこと)。
ところで、日本語に戻って、そもそも、なぜ睾丸を「キンタマ」と言うんでしょう? 正直、ずっと疑問でした。ところが先日、阿刀田高の本(題名忘れた)を読んで、その解説を知り、疑問が氷解したのでした。
金のように大切な球だから金玉と呼ぶとするのが通説だけれども、それは誤りだそうです。「タマ」のところは球体で良いのですが、「キン」のところが違うらしい。元々は「キノタマ」で、それが発音上の利便から「キンタマ」に変わったそうです。では、その「キノ」とは?
この「キノ」の「キ」とは「酒」の意味だそうです。お神酒(オミキ)という語に残っている「キ」。ですから、キンタマは、元々は、「酒の玉」の意味。さらに、この場合の酒とは、透明に澄んだ清酒ではなく、にごり酒のこと。あの白濁したどぶろく。
ここまで書けばすぐに分かりますよね。「にごり酒のように白濁した精液を出す玉」ということなのでした。これを読んだとき、目からうろこでしたよ。
酒好きを自認して、よくにごり酒も飲む僕ですが、これから飲めるかなあ……。いや、今夜、早速、買ってきて飲もう(笑)。 もちろん、白濁酒の方ですよ。他の男が妻の中に出した、本物の白濁の方じゃないからね(いや、自分が出したのでも嫌だ:笑)。
ともかく、あなたの奥様がお酒をたしなみ、にごり酒もお好きなら、たくさんご馳走してあげてください。